見知らぬカレと同居生活!?

大股でゆっくり歩いてきた彼に、あたしは頭をコツンと小突かれた。

「手ぶらで出るんじゃねーよ、お前。」

あ……。
快晴くんの手には、あたしの携帯が握られてて、それで小突かれたのだと分かった。

「携帯も持たずに。
いくら鳴らしても出ないはずだよなぁ。」
と、あきれ顔の快晴くん。

そっか、あたしマナーモードにしてたままだったから、音が出ないんだ。

「お前の荷物の近くに落ちてるの見つけたんだ。」
と、私の手に、携帯を握らせた。
「何やってたんだ、3時間も。
心配させんなよ。」

「……ご、ゴメンなさぃ…。

あ、あれ?あの子は??もう用すんだの??」

「梨華のことか?
あいつは、引っ越しん時に実家に忘れてきた荷物持ってきてくれただけだよ。」

「実家から??彼女さん、じゃないの??」