見知らぬカレと同居生活!?

「次の参加者さんですね?
はい、出発して下さい!♪

リタイアされる場合は、この発信機のボタン押して下さいね~。
スタッフが、非常出口までご案内して、リタイアして頂きますので♪」

と、小さな手の平サイズの、丸い発信機を手渡された。

うぅう。
係員のお兄さんたら、そんな陽気にリタイア、リタイア言わないでぇぇえ。

「よ、よっし!行くわよ、かいせー!!」

「クックッ(笑)、力みすぎだ。

はーい、小早川先生、宜しくお願いしまーす。
俺のリタイアもかかってるから、宜しく頼むわー♪」

うるさいっ!さぁ出発するわよ!

───……って、
出発するなら、あの、て、
手をつながなきゃダメじゃないの!////

「か、か、かいせー君、あの、
て、てて、てててを───」

………わっ///

スッと手を伸ばした快晴くんに、キュッと手を握りしめられた。

一瞬、ごく一瞬、
指と指がまず触れて、触れたとたんに迷わず握りしめてきた快晴くんの大きな手の平……。

大きくて暖かくて、余計にドキドキしてしまう////