*恋の味[上]*【完】



数十分すると見えてきた、私たちの新居…。

前、お父さんが広告みたいなのを持ってきて見せてくれたから、どんなところかは分かっていた。

「ついたぞ」

目の前には、ボロアパートとは比べものにならないくらいのマンション。

そこの最上階に住むという、私たち。

茶色の20階くらいある。

「俺は駐車場に車止めてくるから、真麻はロビーに居てくれ」

「分かった」

そう言われたので、車から降り、ロビーへと向かった。

背後からは、車のエンジン音が聞こえる。

ロビーにつくと、そこはやはりオートロック式だった。

ま、アパートとマンションからして違うんだけどね。

汚れなんか全然分からなくて、毎日清掃係かなにかが掃除してくれているのかな?と思う。

今までの生活をしてきた私には、ココは場違いだった。

でも、逆にお父さんと暮らせるし、とにかく凄いマンションに住むんだから嬉しい。

複雑といえば複雑だが、過去は過去。今は今というポジティブな考えをしていこうと思った。