「3人で帰ろっか!」
せっかくの退院だもの!
「ははっ、なんか変な感じがするな……。娘と…、その彼氏…かぁ……」
「本当にありがとうございます」
「真麻が笑うようになれば、俺は構わない。しっかり愛してやってくれよ」
そんな会話が新鮮で、自然と笑いが零れる。
「あ、お義父さん!忘れてますよ、アレ!」
「…ん?…あっ、危うく忘れるところだったぜ」
「………?」
何?2人して…。
なんか嫌な予感がする。
………のは、気のせい?
だって、あまりにも意外な組み合わせだよ?
すると、2人して微笑みながら、
「「退院おめでとう」」
と、言ってくれた。
「…ふっ……」
「お?泣くか?また…」
雷斗が茶化すように話かける。
カッチーン!
「泣くかボケェェ!」
思いっきり頭を叩いてやった。
「…ぐっ……ってぇな!」
「泣いてんじゃねぇか」
2人がかりか?
乙女に向かって情けない!
「これは……、汗だ!汗!」
「「きったねー」」
「カッチーン」
あ、声に出しちゃった……。