目的地とは、夏祭りが行われる場所の近くのファミレスの中にした。

外をみると、浴衣を来ている人が半分くらいいた。

その中でも、友達同士やカップルが大半を占めしている。

みんな、夏祭りくるんだろうなぁ。

「まだ?」

待つことを嫌う由良は、すでに不機嫌モード。

「まーまーまー。すぐ来ると思うから。落ちついて待とうよ?」

にしても、もう待って15分たっている。

あまり遅れてくることがない2人だから、少し不安。

事故にあったんじゃないかとか……。

縁起の悪いこと考えちゃダメだよね。


すると、

「ごめーん!待ったよね?」

千年くんが小走りできた。

顔の前に手を合わせて、頭をさげ、謝ってくる。

「遅い!けどよかった。事故したんじゃないかと思って、ヒヤヒヤしてたわ」

由良も私と同じこと考えてたんだ。

「ま、無事でよかったよ」

笑顔で言う。

本当、無事でよかった。

「ごめんね。雷斗の寝起きが、あまりにも悪いもんだから…」

また寝てたの?

雷斗の方をみると、目が半開き。

どれだけ寝れば気が済むのかな。

寝すぎは体に悪いし。

「みんな揃ったことだし、行きますか?」

「そうだね!」

由良・千年くんペアが前、私・雷斗ペアが後ろで歩く形になった。

雷斗、すごい眠そう。