「なあ、実桜。」 「ん?」 「俺が何であのハンカチがお前のだってわかったと思う?」 「え?何、どうしたの? いきなり」 横をチラッと見ると 少し驚いた実桜の顔があった 俺はまた空をみながらつづけた 「あの日、クラス発表の日。 同クラになったって喜んでた花恋の声がうるさくてさ、それでお前らのほうを向いた」 実桜は上半身を起こしてまた、あの微笑みを浮かべて言った 「あー、花恋さ あの時声大きかったもんね。私も嬉しくてつい騒いだけど…」 俺も上半身を起こして実桜のほうを向いて言った