彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった



「大丈夫?」

電話が切れた後も、しばらく放心状態のあたしに

優斗君が心配そうに聞いてくる。


「…大丈夫。なんかごめんね。レイナさんってば、何か勘違いしてるみたい。気にしないで。」

そう笑って返して

「食べよっか。おいしそー☆」

って、目の前のオムライスをほおばる。


今は、考えたくない。


もう、祐輔のことで、悩みたくない…


「2時からだよね?もう2時になるよ。ごめん、会話、聞こえてた。」


そう言って、優斗君は携帯のワンセグをつけようとする。


「何で?いいよ、別に見なくて。あたしには、もう関係ない。」


そう言って、止めようと伸ばした手を

優斗君の手がぎゅっと包み込む。



「レイナさん、何か様子が違ってた。見たほうがいい…」

「…どーして、そんなこと言うの?あたしのことっ、好きなんじゃないの!?祐輔に、気持ち向いてていーのっ!??」