彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった



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「祐輔。ちょっとだけ、いいかな?」

「え?」


仕事が終わって。

みんなが帰る時。

あたしは、祐輔を呼び止めてた。


最後に、どうしても言わなきゃいけない言葉が

一つだけある。


それですべて終わりにするつもり。

あたしを支えてくれてる優斗君のためにも。



「祐、行ってきなよ。この後何もないんでしょ?」

レイナさんが、そう言って祐輔に微笑む。


「ごめん、後で連絡するから。」

祐輔はそう彼女に告げる。


「場所変えよう。」

そう言って、祐輔はあたしの手をつかんで進んでく。


また息が苦しくなるけど

祐輔の手のぬくもりだけが

あったかかった…