「咲さんってすごいイイ友達だね。」
優斗君が歩きながらそう呟く。
「うん。ホントに。」
祐輔の事で咲にはホント迷惑かけっぱなしで、申し訳ない。
「…優斗君、ごめんね。」
「え?何で?」
突然謝るあたしの目を、優斗君がじっと見つめる。
悲しそうに…
「そんな顔させて、ごめんなさい。」
「…違うよ、謝らないで。僕は杏里ちゃんの支えになりたいんだ。悲しいのは、君が僕の前で我慢してるから…言ったよね?彼のこと、思っててもいいって。気持ちはそんな簡単に変わらないモノだって、分かってるから。まだ好きでも、僕に悪いなんて思わないで。」
「…ごめん。」
彼の優しい言葉に、あたしはまた謝ってしまう。
「…泣いていいよ?僕がずっとそばにいるから。」
「ごめっ、ありがとう…」