彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった



あたしは何て自分勝手なんだろう。

祐輔の隣にいるのが苦しくて、逃げたくせに。

祐輔の気持ちが、あたしからもう完全に離れてるのが苦しいなんて


そんなの最低だよ。


祐輔に嫌われるのが怖い。

あたしはずるい…


「っ杏里!危なっ…」

「えっ?」







ドンっ!








「…ったく、相変わらず危なっかしいな。ぼーっとしてんなよ、仕事に集中しろっ!」





…何で、助けるの?

ってか、何でタイミングよくここにいんの?

さっきまで、遠くでレイナと話してたじゃんかっ。


何であたしをかばってんのよ、バカ。



優しくしないで…