彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった


…‥・
‥・

「はぁっ、すっかり遅くなっちゃったけど。今日は付き合ってくれてありがとう☆ってか、ホントにわざわざ送ってくれなくてもよかったのに。帰り面倒じゃない?」

下見も全て終わって帰り道。

優斗君があたしをうちまで送るってきかなくて。

結局押し切られるまま、あたしのマンションの前まで来た。

「いいんだよ、僕が来たくて来たんだから。気にしないで。僕の方こそ、今日はデートしてくれて有難う。」

繋いだ手を離そうとしたら、真剣な瞳で見つめられる。

また、心臓がドキドキいう。

「…優斗君?」

「…あのさ、今度は本当のデート、誘ってもいいかな?」

「えっ?」