彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった



「美味しかったね♪次はどこ行くの?」

すっかり優斗君のペースで。

優斗君に手を繋がれながら、あたし達はお店を出る。

「…あたしが払うって言ったのに。」

少し優斗君の事を睨みながら言う。

結局、あたしがトイレに行ってる間に優斗君が勝手に支払いを済ましちゃってて。

「だから、今日はデートなんだから。オトコが払うモノなのっ!」

そう言って、嬉しそうに笑うから。

あたしはその笑顔にドキドキして。

何も言えなくなる。

可愛いすぎるよ、優斗君。

「で?次はどこ?」

「次は映画館。」

「映画館?都心に戻るの?」

「ううん。この街にある映画館。」