彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった



「お待たせしましたぁ☆カルボナーラと和風ハンバーグです♪」

ちょうど、店員さんが料理を運んできて、見つめ合った瞳がお互い外れる。

少しほっとする。

「美味しそ~♪あたし撮影で使う店は、やっぱ味もイイとこがいいんだよね。編集長にはムダな経費使うなって言われるから、毎回実費でこーして食べてみるの。読者の子が来てみた時にさ、美味しくなかったらがっかりじゃない?外見だけ良くてもさ。なんて、柄にもなく語っちゃった☆」

何でこんな一人でベラベラ喋ってんだろ、あたし。

だって、何か沈黙が緊張するっ

「やっぱ杏里ちゃんってスゴいね、読者がリピッて読みたくなる気持ちが分かったかも。ますます惚れ直しちゃったな。」

「えっ!!?」

思わず、掴んだフォークを落としそうになる。

「じゃ、冷めないうちに早く食べよっ☆」


もう、久しぶりすぎて心臓もたないかも…