彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった



撮影も済ませて、あたし達は案内された席へとつく。

外観もメルヘンチックというか、お洒落で可愛かったけど。

中も可愛い。

全てウッドで作られた床や天井に、机と椅子がすごくイイ感じで。

こんなオシャレな店、祐輔が行くかな?なんて思ってしまう。

祐輔と行った場所なんて、オシャレと程遠い定食屋とかだったよな(笑)

コレがでも美味しかったんだよね。

「何笑ってんの?」

祐輔との事を思い出してたら、向かいに座る優斗君に不思議そうに聞かれた。

「えっ!?あたし今笑ってた?」

「うん。…すごく幸せそうに。何思い出してたの?」

思わず顔を手で覆う。

「ごめん、何でもないの。ちょっと昔の事思い出しただけ。」

優斗君が、あたしをまっすぐに見つめる。

…っ

どうしよう、緊張してくる