彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった



「へぇ、ココ?すごい、ホントに穴場スポットって感じ。周り住宅街だし。」

優斗君が関心しながら辺りを見回す。

「ちょっとお店の人に挨拶してくるから、ここで待ってて?」

「わかった。」

撮影許可は電話で降りてるから、今日来る事も伝えてある。

あたしは優斗君を残して、お店の中へと入る。

店長に挨拶を済まして外に戻ると、外観をデジカメにおさえる。

「これでよしっと。あと中も少し撮影させてもらって、ついでだし少し早いけどココでお昼食べてかない?あたしおごるから。」

「えっ、今日はデートなんだから。僕払うよ!」

おごるって言ったあたしに、優斗君が慌てる。

「イヤ、本当のデートじゃないし。あたしの仕事に付き合わせてんだから、せめてお礼させてよ☆とりあえず入ろ?」

そう言っても、彼は納得してないみたいで。

難しい顔しながら店内へと入る。