ココとマシロ



「ココ、楽しそうだね」


「朝とは大違いだ」と、マシロはジッとココを見て言った。


「なんで?学校嫌いじゃなかった?」


可笑しいなと、首を捻るマシロに、そんな様子は目にも入らないご機嫌なココは、嬉々として答える。


「だって新しい鞄だよ!見て、可愛いでしょ?」


クルリと一回転するココは、「クマもついてるよ!」と、マシロにアピールするが、マシロはあまり興味が無さそうだった。


「ふーん。前はあんなに嫌がってたのに」

「今は違うよ!」

「昨日だって泣きそうだったよ」

「でも今日は違うんだよ!」


なんてったって、今日のココには鞄がある。


「あぁ、ココ。友達出来るかな〜」


楽しみだと全面に出した様子でココは言った。