「あれ?なんか急に眠くなって来た…」
ココは目を擦り、勝手におりて来る重い瞼を持ち上げる事に必死になる。
その様子にマシロは、ココの突然の睡魔はおそらく、今のやり取りで暗い気持ちになったからだろうと分かった。それがきっかけになって忘れるように隠されていた睡魔が現れて来たのだ。
…仕方がない事だ。あれだけ大きなヤツだったんだから、本来いつも以上に眠るはずなんだ。
「いいよ、寝なよココ」
「でも…」
「いいから。あとは僕が何とかするよ」
「だからおやすみ」そのマシロの言葉に導かれるようにして、ココは今まで起きていたのが嘘のような重い睡魔に襲われ、そのまま笑華の腕の中ですうっと眠りについた。
「え、ココちゃん⁈ ウソ、寝たの⁈ どうしよう!」
慌てて辺りを見回す笑華。どうやら、マシロを探しているらしい。
マシロは、さてどうしようかと考えた。



