席に戻ったココは、その後の時間を自分の席で過ごした。
授業を挟み、休み時間を迎えても、ココの元気は一向に戻らない。
もうダメだ…やっぱり友達なんてココには出来ないんだ…
俯き、泣き出しそうになる。そんな時ココには、いつも口から零れる名前があった。
「マシ、」
「篠宮サン」
助けを求めて呟こうとした名前は突如掛けられた声によって遮られ、マシロを思っていた頭の中は現実へと戻された。
ココは声の主へと慌てて顔を上げる。すると目の前には、直哉の姿があった。
「マ…キ君」
「うん。あのさ、聞きたい事があんだ」
「?」
キョトンとするココに、直哉は尋ねる。
「なんで嘘つかねぇの?」



