嘘の証明がどうとかって話は、笑華にも身に覚えがあった。でも、マシロ?それは初めての言葉だ。
そして何より、こんなに直哉が執着しているという事が笑華の興味を煽った。
「…じゃあまず、マシロ?それについて教えてよ」
「え?マシロ?」
「そ。直哉に似てるってゆー…人?」
その問いに、ココは首を振った。
「人じゃないよ」
その一言をココが口にした瞬間、戸惑いを集めたような空気が一気に辺りに漂い始める。
何?じゃあ何だっていうんだ。声に出さないけれど、そう二人が思っていると事はココにも容易に察する事が出来た。
「マシロは――鬼だよ」
そんな二人の耳に入るだけの小さな声で、ココは告げる。
「でも、ココの一番の仲良しなんだ」



