直哉が心に浮かんだ言葉を口にしようとしたその時、ちょうどやって来たのはギリギリの登校にも関わらず何の気にもかけていない様子の笑華だった。
ココにとっては待ちに待った存在の登場。意識はすっかり直哉では無く笑華の方と向けられて、直哉は残念ながら話の腰を折られてしまった。
「あ、エミカちゃん!待ってたよ!」
「え?」
「おはよう!それと、話があるの!」
「?」
「あのね、昨日の、あっ先生が!座らなきゃ、後で話すからね!」
「??、うん」
話も飛び飛びでドタバタと慌てて席に戻るココ。思わず顔を見合う直哉と笑華は今日は面白い何かがありそうだと、お互い目で語り合った。



