相手を知らなきゃ始まらないんだから!と、精一杯自分を勇気づける事で、遠慮がちにだが、ココは尋ねる事が出来た。
怒っているのだろうと確信した上で尋ねる事は、ココにとってもやっぱり辛い。
するとそんなココの問いに、またも笑華は驚いた様子を見せた。その表情にはなんで分かったのだろう?という疑問が込められているようだった。
「いや、怒ってる訳では無いけど…なんでそう思ったの?」
「え?えっと――…」
そしてココは口篭り、少し視線を下へとずらす。
黒いのが見えるからだよ、なんて言っても良いのだろうかと、ココは戸惑った。しかし…それが現実。言う他にココには選択肢はないのだ。
「え、エミカちゃんに、黒いのが…、」
「あぁ、そっか」
そこで笑華は理解したらしい。「そうゆう事になってんだっけ」と呟き、ココに最後までは言わせなかった。
そして「あたし、始めから決めつけるの好きじゃないんだけどさ」と笑華は話し出す。



