「え!いいの!? ココもいいの!? 」

「おう!いー奴は友達だ!」

「と、友達…っ!」


その言葉は、ココにとって近くにあるはずなのに物凄く遠い、ずっと憧れていた言葉。告げられたその言葉を大切に噛み締めながら、先を行く直哉の後にココは続いた。


嬉しさと感動で胸が一杯のココ。
嬉しくて仕方ない。なんてったって、初めての友達なのだ。


帰ったらマシロに言わなきゃ!ココにも、ココにも友達出来た!


なんて思いながら浮かれていたココは、その時に背後から自身へと向けられた視線に気づかなかった。


――その黒い影を纏った、視線に。