それを背負った時を、ココはいつも思い出す。

あの時マシロが居てくれなかったらどうなっていたんだろう。そう思うと、とても怖かった。

一人で抱え込むなんて……そんなの辛過ぎる。


――大丈夫だよ、ココ。君達は若いから、沢山抱えても明日にはすぐ忘れてる。辛いのはその時だけなんだから。


「だからもうやっちゃダメだよ」と言ったマシロの言葉は、確かに本当だった。

昨日の子もあれだけ大きな影だったにも関わらず、今日は何も背負っていない。


マシロの言うことは、何故かいつも正しいんだ。


「…じゃあ、それを教えてやろうとしたってワケだ」

「え?」