「…マキ ナオヤ君」
「そうそう」
「うん。マキ君か」
そしてココは昨日のマシロの言葉を思い出す。そっか、まずは知って貰わないとだね…!
「ココは、篠宮ココです!」
「え?あ、うん。知ってる」
「そっか!よろしくね、マキ君!」
ココのやたら気合いの入った挨拶に直哉は思わず呆気に取られるが、すぐに「あぁ。よろしくな」と、笑顔をみせた。
うわー!これで友達出来たかも…!と、嬉しさに舞い上がるココ。そんなココに、「ところで篠宮サン」と、直哉は話を始める。どうやら本題があるらしい。
「?、なぁに?」
首を傾げてココは尋ねる。すると直哉は少しも表情を変えず、笑顔のままでサラリとそれを口にした。
「幽霊が見えるって、本当?」
――その瞬間、ココは凍りついた。



