ココとマシロ


「始めは随分環境が違いそうだから心配だったんだ。案の定一日目にして帰ってきてそうそう泣き出すしさ」

「だって鞄がランドセルだったから…でも今はもう大丈夫だよ!全然平気!ランドセルじゃないし!」

「でもその後また次の日もめそめそして無かったっけ?あれ?次の日だけだっけ?」

「〜うー…、あ、あれはだってその……もう!マシロ意地悪!でももう大丈夫だもん、ナオヤとかエミカちゃんとか友達が出来たし!」

「そうだね。君の事を心配して気にかけてくれる、良い友達が出来た。昔と比べて君は随分変わった気がする」


マシロに褒められたココは、「そうだよ!」なんて、ドヤ顔で胸を張る。


「ココもやっと友達が出来たんだ!二人ともとっても頼りになるんだよ!」


するとその時だった。ずっと暗闇で何も見えなかったはずの周囲が、ぼんやりと明るくなり始める。驚き足を止めるココに、マシロは進もう、と先へと促した。

足を進める程、周囲を照らす光は強くなってゆく。そして目も開けていられ無いほどに眩い光に包まれた瞬間、次に居るのは暗闇の中ではなかった。