ココとマシロ



そしてココは辺りを見回す。


「…真っ暗……」


何があるのか、どこまで続くのか。四方八方全てが暗闇のためさっぱりわからない。しかしなぜか、自分の身体とマシロの姿はハッキリと見えている。


「ここはどこなの?海は?」


そうだ、海の中へ向かっていたのにと、ココは首を傾げた。


「ここはココの心の中だ」

「え?」

「とはいっても、まだ入口ってところかな。海はここに来るための方法の一つで、ここからまた更に奥へ進むんだ」

「…え、でも…奥ってどっち?」


どちらが前なのか後ろなのかも分からないため、奥への行き方も分からない。でもきっとマシロは知ってるんだろうなぁと思いきや、「さぁ?」なんて先程のココ同様に首を傾げてみせたマシロ。


「えぇ⁈そんな、どうするの⁈」

「僕には分からないよ。でも、ココには分かるはずだ」

「えぇー⁈」