直哉は、真っ直ぐだった。
ココは俯いているため直哉の表情をうかがうことが出来ない。しかしそんなココでもわかるくらいに真っ直ぐな直哉訴えに、止まったままだったココの心は徐々に動き始めーーついに、顔をあげた。


「…っ！」


するとそこにあったのは声と同じくらいに真っ直ぐとこちらを見つめる直哉の瞳。

ココは驚いたが、それと同時になぜか安堵を感じた。そうだ、ナオヤと初めて話した時、あの時もココのことをちゃんと見てくれたんだと、なぜかそんな昔の事まで思い出す。

その途端、急に言葉がーーココの口から、溢れ出た。


「ーー恐いの…っ」