ココとマシロ




「もう、一人になりたくないの」


そう言って、ココはしゃがみ込んだ。下を向いたまま顔をあげない。


「一人じゃココは何も出来ない。でも…もう他の人はいらない。違うものもいらない。分からないものもいらない。恐いのも嫌。マシロがいれば大丈夫、マシロがいれば何も恐いことは起きないでしょ?ココを助けてくれるでしょ?だからマシロ、お願いだからずっと傍にいて」

「ココ…」

「お願い、もうどこにも行きたくない。このままお家に帰りたい」


と、そのとき聞こえてきたのは、人の足音。
はっと目をやるココとマシロ。

そこに現れたのは直哉と笑華だった。