「……」
そんな馬鹿な。と、マシロは思ったが、それは一瞬だった。
「ありえないーーとは、言い切れないかもしれない。いや、みんなっていうのはありえないけど、もし単体でとしたらもしかしたらってのはある。でもそれはとても低い確率の話だよ。人の形をするまでは出来ても、個体で識別出来るほど正確に変えられるものはそうそういない。それが全国各地の建物から更に小学校、しかも君の通うものに現れるなんてありえないといってもおかしくない。…ただ、確率はゼロではない」
「しかも、見つけて欲しがってるって」
「…そう。だから他の人間よりは、君は確率はあがるーーというか、他の人間にはそこにいても見えない訳だから、確率どうこうの問題ではないのかもしれない」



