「ひ、必要だよ!ココにはマシロが必要だよ!」
「あぁ、うん。落ち着いてココ」
「ずっと一緒なんだよね?一緒っていったもんね?ココちゃんとするから!だからずっと一緒にっ、」
「一緒にいるよ。だからちょっと待ってココ」
よしよしと宥めてマシロは言う。そうじゃなくてねと、心に生まれた、口にした言葉の本当の意味をココに告げる。
「僕も僕で変わらなければならないのかもしれないと思って。だからこれからは一緒にいるために答えを見つけていきたい。そして最後の時までココの傍にいたい。君に望まれる、僕でありたい…ありたいんだ」
そして、「さあ、いこう」と、切り替えるようにマシロはココの手をとった。でも…なぜだろう。ココはなぜか、とても切ない気持ちになる。
一緒にいるという言葉。それなのにまるで正反対の別れがすぐ傍まで忍び寄っているように感じる。
なぜだろう、ココには分からない。
『君が望むなら』、その言葉を信じる事しか、ココには出来ない。



