逃げきれない。

そう思ったら、だんだん足が重くなった。

そうだ、ココ、走るの苦手だった。足も遅いんだった。もう苦しい、息が苦しい。もうダメだ、もう後ろにいる、もうダメだ。でもあの時はマシロがいた。そうだ、あの時も諦めて捕まりそうになって、そんな時だったんだ。そんな時マシロがいた、マシロが助けてくれた。苦しいっ、苦しいっ、


「ーっ、たっ、たすけっ、」


ごめんね、ごめんなさい、ごめんなさい


「たすけ、助けてっ」


だからお願い、一生のお願い



「助けてっマシロっ!」