…何?何なんだ?どういう事だ?

一人でも大丈夫?


その言葉に、マシロはスッと背景に嫌な何かを感じる。


一人でも……大丈夫って?


マシロは遠くに見えるココの姿を追いかけた。
追い付くのは一瞬の事。どんなに遠くへ行ったって、マシロにとって距離などあって無いような物だ。


「ココ、ちょっと待って」


そしてココの行く手を阻むようにマシロは回り込んだ。


「言ってる意味が分からない。ちゃんと説明してくれないと」


そう言ってマシロが顔を覗きこむが、ココがマシロの顔を見る事はない。わざとだ、わざと見ようとしないんだ。だって、


「顔を見たら、話せないから?」


「だからココは、逃げるんだ」そうマシロが言うと、ココはハッと顔を向けた。