ココとマシロ



「?、エミカちゃん、ココの事心配してくれたの?」

「らしいけど…なんか、本気で堪えてない感じなんだな、ココ」

「?、うん、平気だよ。だってココ、幼くても良いんだもん」

「あれ、そうなの?嫌だったんじゃねぇの?」

「うん?嫌だったよ。でも、もう良いの」


先ほどから変わらないスッキリとした表情で、そう答えるココに、「もう良い?」と、直哉は聞き返す。

すると返って来たのは、いつもの返事。いつも聞く、あの名前。


「だって、マシロがね、それでも良いって言ってくれたから」


その言葉に、直哉は思わずなるほどと心の中で呟いた。ここにアイツが出て来たんだったら何も可笑しな事は無い。


「マシロがね、幼くても良いんだって言ったの。だからココは大丈夫なんだ」


もう一度そう言ったココは、なんだかとても嬉しそうに笑っていた。