そして祐子は、その呟きに対して答える事が出来なかった。
うん、なろう!と答えて終わるものではないという事は、それだけココが本気で考えてくれているのだという事。……だと思う。 そうだとしたら安易に答える訳にはいかない。なおかつ、祐子自身にも友人関係の経験値が少ないので、どれが正しくてどれが最適なのかは分からない。
どうすれば良いのだろう…と、二人は悩む。そんな中、悩みを吹き飛ばす声が一つ。
「んじゃあまずは呼び方からだな!」
その声は、ようやく現れた直哉のものだった。
「さん付けを止めよう! な?じゃあ鈴木!」
祐子は突如出された名前にハッとして、勢いのままに「こ、ココ…ちゃん」なんて、弱々しく呟く。
するとココは、パァッと表情を明るくさせた。



