その言葉に、ココはキョトンとする。そんなの簡単だよ、と思ったからだ。しかし、
「ココ達はどんな関係って……あれ?…なんだろう」
実際に口に出してみようとすると、なかなか良い言葉が思い付かなかった。友達?親友?兄弟?どれもピタリと当て嵌まっている様には感じない。
だから、ココは言ってみた。
「……しゅじゅー関係?」
首を傾げて言うココに、マシロは苦笑する。
ココが意味を理解していないで口に出した事は、もちろん分かっている。しかしそんな事は関係ない。マシロの答えは決まっているのだ。
「君が言うならそうなんだろうね」
そう答えた時の、ココへ向けられるマシロの柔らかな眼差し。大切なんだと、隠すつもりもない瞳。
それはやっぱり、友人、肉親、または恋人へ向けられるものにも思えるし、違うようにも思える。そしてそれはまた、主従関係とも違うものなのだと、直哉にも容易に理解する事が出来た。



