「だって、大事なものが無くなっちゃうのは、悲しいでしょ?」
何故急にそう思ったのか、ココには分からない。決して、祐子を不憫に思った訳ではない。祐子がいう大事なものに、自分の何かを重ね合わせていたのかもしれない。
でもその時のココは、今の気持ちの理由がわからず、ただ漠然とそう感じただけだった。
そしてまた同じ場所を探し始めるココを見て、直哉は苦笑する。篠宮サンは、本当に面白いな。だから…つい、助けてあげたくなる。
「……オレ、すぐ見つかる方法思いついた」
「え?何⁈ 」
直哉の呟きに期待で目を輝かせるココ。そんなココに、直哉は言った。
「マシロに、頼めば良いんだよ」
「……え?」
「マシロに探して貰うんだ。したらすぐに見つかんよ」



