夏は 私の手を握り 自分のポケットの中に入れる。 「どうしたの?」 「いや、なんともないけど」 歩きながらも しきりに私のことを 気づかって見てくる夏。 そんな夏を可愛いと思った。 「夏………好き」 「わかってる…」 ポケットの中で 私の手を強く 握りしめながら 夏は笑う。