「俺には血のつながりのない 姉ちゃんがいたんだよ」 純は言葉を探しながら ゆっくり話し出す。 「その姉ちゃんは 死んじまったんだけどね」 「うん……」 「俺が海であーゆう風に なっちゃうのは、その姉ちゃんが あの海で死んだからだと思う」 純は、隆がヤクザということを言わなかった。 かばっているつもりなんだろう。