「なんかあった?」

「ううん。大丈夫」

帰り道の途中
夏は心配そうに
私の顔をのぞきこむ。

「そぅか?
いつでも相談しろよ。」

「うん。ありがと」

バイバイのキスをして
私は家にはいる。

小さくただいまを言って
自室に入って横になる。


「やば!」

部屋から出ると
急いでトイレに向かう。

激しい嘔吐と腹痛に襲われる。


「夏…助けて…っ!」

でも夏に相談したら
夏は飛んできてくれるだろう。

そしたら夏に
迷惑かけちゃう。
それだけは
………絶対に嫌だ。


私は携帯を机の上に置いて
またベッドに横たわる。