「夏は……?」 「知らねぇと思う。…夏は大切に育てられてるからな…」 純の大きな瞳は、色素を失ったみたいにボンヤリしてる。 「純のお父さんは本当のお父さん?」 「うん」 「夏のお父さんは?」 「本当のお父さん…夏のな」 「夏のお母さんは?」 「夏の母ちゃんは、俺と夏の本当の母ちゃん」 「うーん」 意味がわかんない私に、純は苦笑いする。 少しの沈黙の後、 純は笑ってから、テレビをつける。