イケメンゴースト


家に着くと純が怒ってる。

「杏。電話したのに出ないし、メールも!心配したんだよ!!」
「ごめん。気付かなかった…」
「夏となんかあった?」
「ううん。別になにも…」

問いかけに私は作り笑いで答える。
 「そぅ」
本当はまだ納得してないだろぅけど、純はそれ以上聞いてはこなかった。

純……。
もぅ少し待っててね。
もぅちょっと気持ちの整理が出来たら話すから。
   ごめんなさい。

「飯食おう!」
「先食べてて。上行ってくる」
「わかった」

私は階段をのぼる。
気のせいか足どりは重い。
お腹の赤ちゃんもだんだん育ってきてて、お腹も大きくなりだした。
だから重く感じるのかな。