「ただいま。」 夏は小さな声で言う。 「おかえり。 遅かったわねぇ。 あら!杏ちゃん!」 「こんばんはっ」 夏とうってかわり、 私は大きな声で挨拶する。 「杏ちゃん。 夕飯食べてく?」 「あ、いえ。 親が心配するので…」 「お家に電話しとくわよ」 「ありがとうございます。」 「上、行こ?」 夏は 私の手を引っ張って 自室に向かう。