「雫。最後の交渉よ」
「……」
「仲間になるなら銃をとれ。ならないなら口を閉ざせ」
そして、翡翠は続けてイタリア語で言う。
『Il vincitore o un perdente』
翡翠の後ろのハリスも静かに壁に寄りかかり目を伏せながら「選ぶのはお前だ」と言葉を投げた。
目の前に銀色の美しい銃器。
「……シグ……」
ゴクッと喉がなる。そろそろと震える指が動く。
これは薬の影響なのか、それとも己の心なのか。もう雫には判断できなくなっていた。
「雫…」
ポツリと翡翠は雫に呼びかける。途端にピクリと雫の身柄が反応した。
「勝ちたいか?」
「……?」
「負けたくないか?」
「……っ」
「勝ちたいか?!」
「……っ!!」
一際大きく翡翠が叫ぶ。それに雫はきゅっと唇を噛んだ次の瞬間。
「勝ちたい!!」
大きく叫んでいた。
「……」
「仲間になるなら銃をとれ。ならないなら口を閉ざせ」
そして、翡翠は続けてイタリア語で言う。
『Il vincitore o un perdente』
翡翠の後ろのハリスも静かに壁に寄りかかり目を伏せながら「選ぶのはお前だ」と言葉を投げた。
目の前に銀色の美しい銃器。
「……シグ……」
ゴクッと喉がなる。そろそろと震える指が動く。
これは薬の影響なのか、それとも己の心なのか。もう雫には判断できなくなっていた。
「雫…」
ポツリと翡翠は雫に呼びかける。途端にピクリと雫の身柄が反応した。
「勝ちたいか?」
「……?」
「負けたくないか?」
「……っ」
「勝ちたいか?!」
「……っ!!」
一際大きく翡翠が叫ぶ。それに雫はきゅっと唇を噛んだ次の瞬間。
「勝ちたい!!」
大きく叫んでいた。


