17歳の不良と6歳の殺し屋

二人のやり取りにハリスは少し戸惑いながら見ているしかなかった。
ほんの少し幼い少女達は軽い睨み合いをして、どちらが先に動くのかと思えば、途端に翡翠は笑い出した。

「フッ…それは、一方的に不利だったから?」

翡翠の言葉に雫はジトッと睨んできた。しかし、そんな事に翡翠が眉一つ動かすはずもなく。未だに微笑んでいる。

「雫、お前は強い…でも、それは“普通”と比べたらの話ね。“蛆虫の群れを踏み潰すなんて餓鬼の遊び”と私達を比べないで欲しいわ。私達は“殺し屋”で“殺し”をやってるの」

ゴクリッと雫に喉がなった。
これは恐れを抱いたのではない。