17歳の不良と6歳の殺し屋

目を開き雫は首だけ横に向けた。
そこには、翡翠とハリスが自分を見下ろしていた。
段々と思考がはっきりしていく中、雫はどうして自分が今こういった状況なのかを思い出す。

「あの後、どうなった?!」

掠れた声に雫自身が驚いた。ハリスがミネラルウォーターを手渡してくれたので雫はそのペットボトルを開けてもらっていっきに半分程飲み干した。
ぷはーっと一息ついたのを見計らって翡翠は話し始める。

「アレらはこちらで処理したわ。それより雫、なんであんなのに狙われたかお前、わかってるわよね?」


ニッコリといい笑顔をする翡翠に雫の頬が引きつる。


「……ま、ねぇ…」


雫は嫌な予感がした。しかも、その予感は当たるだろうと確信までしてしまった。