17歳の不良と6歳の殺し屋

でも、あの子は…どこか純粋で。無邪気で。
いつの間にか。自分も毒抜かれていた……笑ったし、喋ったし。


今までの出来事がまるで走馬灯のように蘇る。



「大切…?大切ってなに…?」



頭にイメージが浮かんだ。
銃を持ってあるく自分。血塗られて髪も頬も服も赤黒かった。
ガシャッと銃器が鳴って、道が布切れで滑りやすい。リンパ液で肌がピリピリしてて気持ち悪い。そんなリアルな想像。けど、顔を上げたら。
目の前に太陽をバックにした小憎らしい笑顔の雫がいた。


『何してんだよ、おいてくよ?』


相変わらず言葉遣いが悪くて。
自分の中の熱が目覚める。


まるで、それは相棒。



自分の横に誰かがいる。
熱を感じて
身体が動く。


走り出して、笑う。