17歳の不良と6歳の殺し屋

向き合う。
ここが、ただのコンビニだというのを忘れてしまう程の殺気。ピリリとした空気が流れ、客が身震いを初めた。固まるもの、早々に店を出て行くもの。奥に引っ込む店員。

「何が言いたいって聞いてるのよ…」

「……っ」

コルダの頬に冷や汗が伝った。この年下の小さな女の子に…鳥肌が止まらない。

「やめてなの。僕は……戦いのタイプじゃないの」

それでも、視線はコルダから離れない。
溜息を吐きながらコルダは視線を外す。

「はぁ、いい?翡翠。僕が言いたいのは、隠すなって事。」

「…何を?」

「大切なら大切。認めてしまえ。でなければ失くすのが目に見えてるの」

ドクンと翡翠の心臓が跳ねた。驚いたようにコルダを見る。