17歳の不良と6歳の殺し屋

ハリスと雫がお粥を作っている頃、翡翠とコルダは言われたものの買出しに行っていた。

「まったく、なんで私がこんな…」

「まぁ、たまにはいいじゃないの」

コルダは籠に風邪薬やアイスをゴロゴロと入れている。

「というか、別々で頼まれたんじゃなかったかしら?」

「いいのいいの!コンビニの後はスーパー寄るの」

「………」


翡翠は一度むっすりとして、諦めたかのようにはぁ、と溜息を吐いた。

「何でこう、緊張感に欠けるのかしら……」

「なに?緊張してんの?翡翠」

「そうじゃないけど…一応人殺しに行くのよ?」

「だからなんなの?」

「だからってあんた…」

コルダは位置を移動する。その籠の中はいつの間にか菓子類が混ざり、一杯に膨れ上がっていた。

「そういうの、今まで気にしなかったじゃないの」

「私じゃなくて!」

「そんなに雫が大事なの?」

「……?!」

翡翠はぐっと喉を詰まらせてそっぽを向いた。

「もう今更、手遅れなの。」

「……当たり前でしょ。こんな所で引き返したら待っているのは死のみよ」

「そうさせたのが翡翠だって事を忘れない事なの」

「……何が言いたいのよ?」