17歳の不良と6歳の殺し屋

ポタリと少女の頬に水滴が落ちた。それは雫の流した涙だった。
少女は震える、土汚れた手を雫の頬に持っていき、その目元を撫でた。

「ぁ、…り…がっ…ぉ……」

小さな。途切れ途切れの。電波の悪いラジオなんかよりずっと聞きにくい声だった。
それでもその「言葉」はしっかりと四人の心に届いていた。
彼女は、言い終わるとまたフッと笑って。その手は雫の頬に泥の後を残してパタリと地に戻った。そしてその目は見開いたまま瞳孔がゆっくり開いていくのだった。