17歳の不良と6歳の殺し屋

ガハッと小さく咽て何ども血を吐き出す。雫は震える手であわあわとどうすればいいかわからずに手を宙でまわさせていた。
ハッハッと短く息を吐き、ハッ、ヒッ、と時々呼吸が変わった。
それは何かを伝えようとしているように思えた。

「しゃ、しゃべっちゃダメだ!」

必死に雫が少女に訴えかけるが、少女は懸命に口をパクパクと動かしていた。


「……っ………」

少女の声はか細くとてもじゃないが聞き取れなかった。